インプラント

インプラント治療終了後、術後の清掃不良によってインプラントが脱落する可能性があります。
術後の清掃不良によってインプラントの周囲に炎症が起きて、インプラントを支える顎の骨が溶けてしまうためです。
インプラントの脱落を防ぐためにも、セルフケアと定期的なメンテナンスの受診をお願いいたします。

珍しいケースではありますが、インプラントに使われる金属によって術後に金属アレルギーを発症するリスクがあります。
当院ではインプラントによる金属アレルギーが起きた場合は、3年以内であれば費用無料にて代替治療をいたします。

インプラントとは、歯を失った顎の骨に歯の根の代わりとなる医療用のネジを埋め込む固定式の人工歯です。
「インプラント体」「アバットメント」「人工歯（上部構造）」の3つのパーツで構成されており、天然歯とほぼ同じ形をしているため、保険適用のブリッジや入れ歯よりも見た目と機能性に優れています。

人工歯（上部構造）

歯の頭の部分にあたる、被せ物の部分です。
基本的にはセラミックの被せ物を装着します。
残っている健康な歯との調和がとれるように色や形を選択します。

アバットメント

インプラント体と上部構造（人工歯）を繋ぐためのパーツです。

インプラント体

歯の根の代わりとなる医療用のネジです。
アレルギー反応の出にくいチタン合金でできています。

顎の骨に医療用のネジを埋め込んで被せ物をする治療です。
審美性、快適性、機能性に優れています。

メリット

・天然歯のような自然な見た目
インプラントは、1本の独立した歯のような形をしています。
笑ったときに天然歯のように見える、自然な見た目を再現できます。

・健康な歯を守ることができる
ブリッジや入れ歯は健康な歯を固定源とするため、健康な歯の寿命が短くしてしまいます。
しかし、インプラントは天然歯と同じように顎の骨に固定するため、健康な歯に負担を掛けずに済みます。

・しっかり噛むことができる
噛んだときにどのくらいしっかり噛めるかは、インプラント、ブリッジ、入れ歯で異なります。
天然歯の噛む力を100％とするとブリッジは70〜80％、入れ歯は50％と言われており、慣れるまではブリッジや入れ歯だとしっかり噛めないと感じる場合があるのです。
しかし、インプラントなら天然歯の90％まで噛む力を回復できるため、治療後も天然歯とほぼ同じ力で噛めるようになります。

デメリット

・治療終了までに数ヶ月かかる
顎の骨とインプラントが結合するまで最低でも3〜6ヶ月ほどの時間がかかるため、治療終了までの時間はブリッジや入れ歯よりも長くなります。
治療期間中は、見た目への影響を考慮して仮歯を装着いたします。

・手術が必要
インプラント治療は、インプラント体を顎の骨に埋め込むには簡単な手術が必要です。
術後1週間ほど腫れや痛みを感じることがありますが、痛み止めで対処できるくらいですのでご安心ください。

・保険適用外となる
インプラント治療は保険適用外のため、保険適用のブリッジや入れ歯より費用は高くなります。
しかし、インプラントはきちんとメンテナンスをすれば90％以上の方が10〜15年ほど使うことができます。
長い目で見るとコストパフォーマンスは高いでしょう。

失った歯の両隣の健康な歯を削り、橋を掛けるようにして取り付ける固定式の人工歯です。

メリット

・保険適用の素材なら治療費用を抑えられる
・入れ歯よりも違和感が少なく安定した噛み心地
・治療期間が1～2ヶ月と比較的短い

デメリット

・健康な歯を大きく削るため、被せ物と歯の隙間から虫歯になるリスクが生じる

両隣の歯にバネを引っかけて使うつけ外し可能な人工歯です。

メリット

・保険適用の素材なら費用を抑えられる

デメリット

・装置の違和感を覚えやすい
・バネが目立つ場合があり審美性が低い
・しっかり噛めないと感じることがある

セルフケアとは、毎日の歯磨きのことです。
インプラント周囲炎を予防するために、以下のポイントを意識して丁寧に歯磨きを行いましょう。

毎日の丁寧な歯磨き

インプラントには、天然歯と同じように歯垢や歯石などの汚れが付きます。
歯ブラシを小刻みに動かして、インプラントの周りもきれいにしましょう。
歯とインプラントの間は歯間ブラシやデンタルフロスで磨きます。
具体的なインプラントのお手入れのコツや使用するデンタルグッズは、術後に当院の歯科衛生士よりアドバイスをさせていただきます。
ご質問があればお気軽にお伝えください。

研磨剤フリーの歯磨き粉を使用

研磨剤が配合された歯磨き粉は、インプラントを傷つける可能性があります。
ジェルタイプのような研磨剤の入っていない歯磨き粉を使いましょう

インプラントを快適に長く使っていただくためには、セルフケアだけでなく歯科医院で行うプロフェショナルケアも大切です。

実は、どんなに丁寧にセルフケアを行っていたとしても、毎日100％の歯の汚れを落とすのは難しいと言われています。
歯と歯の間や歯と歯茎の境目にわずかに残った歯の汚れがセルフケアで落とせない歯石やバイオフィルムとなり、時間の経過とともに蓄積されてしまうのです。
このような汚れを落とすには、歯科医院にある専門的な機械が必要です。

また、当院ではプロフェッショナルケアの際にインプラントの破損や不具合、インプラント周囲炎の有無も確認いたします。
インプラントの予後の管理にもつながるため、患者様には定期的にプロフェッショナルケアを受けていただくようお願いいたします。